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介護シリーズ#1 介護の利用者と介護する側の現状について

介護について考えるようになったのは

派遣で色んな介護施設に行くんですが
それぞれの施設でいろんな色がある。

看護師として派遣に行くんだけど、
デイケア(通所リハビリテーション)と
特養(特別養護老人ホーム)やグループホームでは
仕事の内容やスタッフの配置などが違っています。

通所(入所)している人たちにも違いがあり、
デイケアでは基本在宅で介護可能な人たちなので
元気なひとが多いです。

どの中でよく問題になるのは
職員に対するセクハラやモラハラ。

どの施設でももんだいの大きさは違うけれど
職員が「辛い」と感じる事が多い。

私は父が施設入所をしたこともあって
今後自分が介護される側になった時にどうすればいいのか考えておく必要があるなって思ったので、今回は長くなるけど書いていこうと思います。

多分今回だけでおさまらないのでシリーズ化するかな?
と思う。

今の高齢者たち

高齢化が物凄く進んでいるなって感じます。
男女比で言うと圧倒的に女性が多い。

私が看護師になりたての頃(もう、30年前になりますね😭)は、90歳というとかなりの長寿だったのですが、今は80歳90歳はざらで100歳を超える人も少なくなくなりました。

だけど、みんな健康か?というとそうでもない。

ほぼ皆さん認知症になっておられるし
麻痺があって日常生活に介護が必要
言語障害があったり感覚(視覚聴覚)の障害でコミュニケーションがうまく取れなかったり、

移動は車いす、食事は介助
嚥下困難のある人は流動食やミキサー食、きざみ食。

排泄はほぼオムツを使用して
トイレに行ける人も介助が必要。

排泄や食事は施設のスケジュールで管理されているから
好きな時に食べる、好きな時にトイレに行くのも出来ない。

嚥下困難の為に胃瘻がある人は
定期的に管から薬と栄養を注入されて食べるという楽しみも無い。

娯楽はテレビやラジオ。
職員によるレクレーション等。

デイケアでは元気な人がまだまだ多いので
集まっておしゃべりをしたり、現状を報告しあったりして
楽しんでいる人も多いけど
ここでもそんな中に入らず

一人でいる人も多い。

過去に固執する人たち

今迄世の中の中心になって頑張ってきた人たち
社会的な秩序や常識
世間体を大事にして
ある意味「個人」を捨てて生きてきた人たち。

だからかな?

とてもイライラしていたり、横柄だったりする人が多い。

一線で活躍していたころの栄誉や功績
苦労話「化粧なんかしてる暇なかった」とか
そんな事を繰り返し話す人がメチャクチャ多い。

現場は常に忙しいので
そういった話をゆっくり聞いている暇はない

すると、老人たちはストレスを感じるんだよね。

介護を受けること自体に「情けない」って感じている人たちがほとんどだから

その情けない気持ちとのバランスをとるためには
自分はその介護を受けるに値する人間なんだって証明しなくちゃいけない。

若しくは自分はそういう人間だから丁寧に扱ってもらって当たり前だと思いたい

社会の為に貢献してきたんだから
子どもや家族の為に自分を犠牲にしてきたんだから

そんな気持ちが複雑に絡み合っているんだろうなぁ。

過去にしがみ付いてるから、とても頑固だし
なかなか柔軟にはいけない。

介護者や家族からの手を素直につかむことが出来ない。
それ相応の自分の価値があるかどうかとか、
過去の自分に照らし合わせた虚構の自分に合うような手助けを求めちゃってるから
今目の前にある「手(愛)」を素直に受け取れない人が沢山いる。

だから施設にいる高齢者たちはとても「寂しい」人が多い。

だから時々「怒り」が噴き出す。

こういう状態だととてもフラストレーションがたまるよね。

でどうやって解消するかというと
ずっとそばにいる家族や施設の職員に「八つ当たり」するしかなくなる。

それが、セクハラやモラハラ…時には暴力になって現れるのかぁ~

実際現場では、結構ひどい問題がある。

利用者(通所や入所してる人たり)からの暴力は
身体的な叩く、引っ掻く、噛みつく、蹴るなんかは結構日常的で

言葉の暴力も毎日どこかで聞く話だ。

 

 

認知症だからしょうがないと言っても
叩かれたり蹴られたら痛いし

酷い言葉を言われたら心は傷つく

色々忘れてるから利用者の中で「悪者」に仕立てられることもしばしばで
物を盗んだとか、嘘をついたとか色々レッテル貼られて
目の敵にされることもある。
そうなると、介護する側にとっては職場が地獄になるよね。
私も精神科で経験したことあるけど
ほんと、ターゲットにされると仕事に来るのが本当に辛くなる

介護者は耐えるしかないのか?

引っ掻き傷の絶えない介護者や
暴力に耐えられない介護者がやめていく現場が沢山ある。

多くは泣き寝入りだ。
そういう話を聞くと本当に胸糞悪い

現場で働く介護者が一番辛い思いをしているんだけど
相手が認知症の老人ともなると、「どうしようもない」で終わってしまう。

上司に助けを求めても「お客さんだから我慢してくれ」っていう所がほとんどじゃないかな?

でも、上司の方も配置換えをするくらいしかできないかもなぁ
そういう利用者さんって、ターゲットが1人いなくなったら、次のターゲットを見つけていくからそういう対症療法だと、解決にならない。

そう、根本的な解決をするにはどうしたらいいか

それが本当に難問なんだよね。

だから今はせめて、介護者に対する手当をいろいろ工夫するしかないのかもしれないなぁ。

そもそも、現場の雰囲気として

「利用者と職員は対等」って考えている経営者は少ないんじゃないかって思う。
経営者としては、経営が成り立たなくなることは避けたいし、
そうなると、言い方悪いんだけど

介護者は他にもいる。使い捨て出来る。

って・・・。|д゚)
経営者の皆さんそんなこと考えてませんよね。(´;ω;`)

いや、だけど
今の介護の業界で働こうと思ったら、それくらいの事は考えてないといけないのかもしれないな。

今の社会で、終身雇用とか年功序列とか色んな価値観が崩れて行ってる中で
基本的に会社に依存する体質を持ち続けていると今後やっていけないと思う。

それと同じで、介護の業界で働くのも
結構ドライに考えて行かないと介護者自身が奉仕の精神だけでやっていこうとすると
今後は難しいのかもしれないな。

 

 

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